イギリス英語とアメリカ英語の違い

イギリス英語とアメリカ英語の音とリズムの違い

英語はどの国のネイティヴに習っても同じと思っていませんか?
 
“Water”「水」という言葉を書いてみると、どんな種類の英語(例えばイギリス、アメリカ、オーストラリアなど)でも同じスペルになります。しかし、実際に発音してみると、イギリス英語の発音は“wɔ:tə “になりますが、アメリカ英語では、“wɑ:dɚと発音します。同じ単語ですが全く音が違います。日本語で例えてみると、「一昨日」を標準語では「おととい」と発音し、方言によっては「おとつい」と発音することがあるのと似たような感じです。
 
しかしイギリス英語とアメリカ英語における違いは発音だけではありません。“Water”のようなシンプルな単語だけでは、表現しきれない違いがあります。
 
それは、英語のリズムです。
 
洋画や英米ドラマのセリフを聞いてみると、Received English(“RP”イギリスの標準英語)やGeneral American(“GA”アメリカの標準英語)は、単語同士が文中で繋がることによって、それぞれ独特のリズムを生み出していることがわかります。
 
なぜRPとGAのリズムは違うのでしょう?違いの理由には、RPとGAにおける言語音の大きな違いが関係しています。
 
RPは、GAと比較すると、音をはっきりと発音する傾向があり、特に、上記の“water”に出てくるようなtや短母音は、お腹の力を使って「タッタッ」とドラムを叩くような短くてメリハリのある音で発音するのが特徴です。また、低母音(Ex. cat /æ/ garden /ɑɚ/ and hot /ɑ/) は、GAよりもかなり低く鳴らします。RPではない人がネイティヴRPの発音で“garden”の/ɑɚ/を正確に発音しようと試みると、舌を飲み込んでしまいそうだと感じるほど低いのです。
 
一方、GAは音の省略と変化が非常に多く、RPとは全く違うリズムで発話されます。RPと対照的な例は、“water”に出てくるようなtが「たたき音」という柔らかいdのような音に変化したり、言葉の最後にtが来るとtが脱落する(すなわち発音されない)ことです。また、GAは舌を巻いて発音するのが特徴的です。RPで“car”の‘r’は、舌が平たい形で発音しますが、GAは‘r’も発音するので、舌を後ろに巻いて発音します。
 
上記のような言語音の違いによって、RPとGAは発音もリズムも違ってくるのです。
RPの音節のタイミングは乗馬のリズムに似ています。
 
“What should she have done?”の場合、“what”と“done”が文章の意味を形成する「内容語」なので強調して発音します。逆に“should”“she”“have”は、文法的な機能を持つ「機能語」なので弱く発音します。そうすると聞こえるのは「ターン、タタン、タ、ターン」というような乗馬で馬を走らせるようなリズムになります。また、should の‘d’、 ‘she の‘i: ’ 、 haveの‘v’も最後の音まで発音するので、GAと比較するとリズムが若干ゆっくりになります。
 
一方、GAのリズムはオートバイのエンジン音に似ています。まず“What”の‘t’が 脱落し、“should”の‘d’も脱落、“she”の母音も短くなり、“have”の‘h’も‘v’も脱落するので、これら反映させると、最終的には、“wa-shu-shi-ev-DONE” に聞こえます。このリズムがオートバイの「ブーン、ブーン」というエンジン音に聞こえます。GAはこのように省略や変化が頻繁に起きるので、RPと比較すると全体的なテンポは速くなります。
 
上記のように言語音とリズムを分析すると、同じ英語でも、日常的にネイティヴが話しているイギリス英語のRP、アメリカ英語のGAの発音とリズムは、それぞれ独特で大きく違うことが分かってきます。
 
エースは、様々な訛りのある先生が在籍している英会話学校とは違い、欧米のエリートが話すような、きれいなイギリス英語(RP)とアメリカ英語(GA)を発音から本格的に学べる総合英語学校です。あなたもエースの「発音リスニング本格完成コース」と「リスニングスピーキング強化コース」を受講してネイティヴと対等に話せるようになりませんか?
 

イギリス英語とアメリカ英語の文法の違い1

ギリス英語とアメリカ英語の文法の違い 1

 

本日のコラムは、前回から引き続きイギリス英語とアメリカ英語の違いを解説していきます。前回までは語彙の違いでしたが、今回は文法的な違いを見ていきたいと思います。

 

接続詞

 

英語で「シャワーを浴びる」というフレーズを見ていきましょう。

このフレーズにおいて、イギリス英語で必要な内容語は、go+have+bathですが、アメリカ英語の場合は、go+take+bathになります。違いは動詞にあることがわかりますね。さらにこれらの内容語を文章に落とし込むときに使う接続詞にも違いがあります。

 

イギリス英語:I’ll go and have a shower.

アメリカ英語:I’ll go take a shower.

 

アメリカ英語では、goと原型不定詞であるtakeを接続するandを省略することができますが、イギリス英語では接続詞のandを省略することができません。

 

前置詞

 

‘From’の省略

 

イギリス英語では、日本語の「〜から」と同じようにイベントなどが始まる日程や特定の時間を‘from’で表現します。 

 

イギリス英語:‘The museum will re-open from Thursday.’

美術館は木曜日から再開館します。

 

それに対しアメリカ英語では、下記のように‘from’を省略することができます。

 

アメリカ英語:‘The museum will re-open Thursday.’

 

 

冠詞の省略

 

<道路>

イギリスとアメリカの国道の名称は、アルファベットと数字の組み合わせです。

 

イギリスでは高速(Motorway)=M、主要道路(Main Road)=A、補助道路(Minor Road)=Bとなっており、これらに数字が付いています。例えばM25などです。アメリカではIもしくはRouteに数字、例えばI-595などです。

 

イギリスでは国道の名称の前に定冠詞を付ける必要があります。例えばニュースなどでよく聞く以下のフレーズ。

 

イギリス英語:‘There are heavy delays on the M25.’

M25で(渋滞による)遅延が発生しています。

 

対してアメリカ英語では、定冠詞を付ける必要がありません。

 

アメリカ英語:‘There are heavy delays on I-595.’

I-595で(渋滞による)遅延が発生しています。

 

<病院>

ところが‘hospital’が文章に出てくると全く逆の現象が起きます。

 

イギリス英語では、‘in/to hospital’(病院に〜)なのに対し、アメリカ英語では、‘in/to the hospital’ というように定冠詞を付ける必要があります。

 

イギリス英語:My brother’s in hospital. 

アメリカ英語:My brother’s in the hospital.

 

イギリス英語では、‘hospital’に定冠詞を付けないことによって、特定の病院の建物ということを強調するのではなく、一般的な医療施設や治療をうけられる場所としてのニュアンスがあるのではと見受けられます。

 

<将来>

‘future’でも似たような違いがあります。イギリス英語では、‘in future’ (これからは、)ですが、アメリカ英語だと、‘in the future’になります。

 

さらに、このフレーズは、定冠詞の有無のみならず使い方にも違いがあります。

 

イギリス英語で‘in future’とは、過去に何か悪いことが起きてこれからはそうならないように・・というときに使います。例えば、仕事に遅刻したときに言われるのが・・

 

イギリス英語:I need you to come to work earlier in future. ○

これからもっと早く仕事に来てもらう必要がある。

 

しかし、アメリカ英語では、こういうニュアンスで‘in the future’は使えません。同じ文章の場合、‘in the future’とは全く違う表現、‘For future reference’を文頭に使います。

 

アメリカ英語:I need you to come to work earlier in the future. ×

For future reference, I need you to come to work earlier. ○

 

 

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いかがでしたか?

イギリス英語とアメリカ英語には、発音や語彙以外に文法的な違いがあるのです。

 

こうした言語の違いに関する知識がある英語講師は、一般的な英会話スクールにはあまりいません。エースでは言語と発音のプロが丁寧に指導し、あなたの英語力をネイティヴ並みにするサポートをします。ぜひエースのコースをチェックしてみてください。

 

イギリス英語とアメリカ英語の語彙の違い1

 車や運転に関する語彙

 

英語で「このカバンを ‘boot’ に入れてくれない?」と聞かれたらカバンをどこに入れろと頼まれているのかわかりますか?イギリス人やイギリス英語を勉強したことがある人であれば、‘boot’とは車のトランクであることがすぐにわかります。アメリカ人だと「‘boot’って何?」と理解できないことがあります。これはネイティヴ同士でも語彙の違いでコミュニケーションが取れなくなるケースのほんの一例です。今回のコラムでは車や運転に関する語彙を例にとって、アメリカ英語とイギリス英語の語彙の違いを見ていきます。

 

イギリス英語 アメリカ英語 意味

indicator turning signal/blinkers ウィンカー

accelerator gas pedal アクセル

gearstick stick shift ギアシフト

dipped- beam low beam ロービーム

wing mirror side mirror サイドミラー

 

上記の表を見てわかるとおり、イギリスとアメリカ英語の語彙が違うだけではなく、日本語もイギリスとアメリカ英語の両方から由来した言葉(アクセルはイギリス英語の ‘accelerator’、サイドミラーはアメリカ英語の ‘side mirror’)が使われています。

 

下記の車の図を見てみましょう。車の各部分の名称がイギリス英語およびアメリカ英語でリストされています。各名称をそれぞれ正しい箇所に当てはめてみましょう

 

ギリス英語

1. Tyer   2. Bonnet  3. Boot  4. Number plate  5. Wing   6. Wing

アメリカ英語

2. Tire   2. Fender   3.  Windshield  4. Trunk  5. License Plate  6. Fender

イギリス英語とアメリカ英語の違いは車の部品のみならず、運転に関わる語彙にも多くあります。例えば高速道路は、イギリス英語では ‘motorway’ ですが、アメリカ英語では ‘highway’ です。さらにイギリスではガソリンのことを ‘petrol’、アメリカでは ‘gas’ と言います。

以下は、運転に関する語彙を使った例文です。テキストボックスに記載されている単語を使って、イギリス英語で作成されている文章はアメリカ英語に、アメリカ英語で作成されている文章はイギリス英語に直していみてください。

Ex.

 

1) Pull up on the hard shoulder. (イギリス)

 

 Pull up on the shoulder. (アメリカ)

 

路肩に車を止めなさい

 

2) This sidewalk’s really slippy so take care. (アメリカ)

 

   This __________ really slippy so take care. (イギリス)

 

この歩道はすごく滑るから気をつけて。

 

3) Careful as you pass that semi/18-wheeler ahead. (アメリカ)

 

   Careful as you pass that________ ahead. (イギリス)

 

あのトラックのそばを通るときは気をつけて。

 

4) The new fly-over will open next year. (イギリス)

 

   The new _______ will open next year. (アメリカ)

 

来年、新しい高架道路が開通します。

 

5) Excuse me, could you tell me where the nearest car park is please? (イギリス)

 

   Excuse me, could you tell me where the nearest _______ ____ is please? (アメリカ)

 

すみません、ここから一番近い駐車場はどこですか

 

このようにイギリス英語とアメリカ英語は、発音も大きく違いますが、日常的に使われている語彙も違うケースが多々あります。大半の英会話教室では、講師の発音もバラバラ(アメリカ、イギリス、オーストラリアなど、国だけではなく地方の訛りがある講師もいます)、教材も主にアメリカ英語だけで作成されている場合が多く、他の英語圏との違いなどは教えてくれません。エースでは、エリートが話すようなアメリカの標準英語(GA)とイギリスの標準英語(RP)の発音を指導できる講師がいます。さらに「フラッシュ英語脳トレーニング」ではGAとRPの表現や語彙の違いも学んでいきます。日本語発音をネイティヴ発音に発音矯正するプロフェショナル集団のエースプロで、あなたの発音を大幅に改善して、ネイティヴと良好な関係を築きましょう!

 

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著書 竹内 真生子

『日本人のための英語発音完全教本』(アスク出版)

『完全独習英語発音トレーニング』(ダイアモンド社)

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