コラム3 アメリカ英語のナチュラルスピードの発音の"h"の脱落

アメリカ英語のナチュラルスピードの発音の省略のルール:パート2 – “h”の脱落

日本人にとってアメリカ英語を聞き取るのは非常に困難です。

ネイティヴが話すナチュラルスピードのアメリカ英語は、多くの音が省略されているからです。

 

前回のコラムでは、疑問詞 (Ex. What) や助動詞 (Ex. Should, Would) などの飲み込まれた子音が脱落するルールについて解説しました。これは、アメリカ英語特有の現象で、RP (Received Pronunciation, イギリス英語の標準発音) にはない特徴です。今回は、アメリカ英語の語頭の“h”の脱落のルールを解説します。

 

ネイティヴが話すナチュラルスピードのアメリカ英語では、語頭の“h”が脱落します。

次の例文をみていきましょう。

 

Tom met his friend at home.          トムは、友達と自宅(家)で会った。

 ゆっくりとしたアメリカ英語の場合(Ex. 声明発表など丁寧に話す必要がある場面):

ナチュラルスピードのアメリカ英語(Ex. 普段ネイティヴが友人や同僚と話す速さ):

"二つの発音を比べてみると、ゆっくり話すアメリカ英語では“met”の“t”が飲み込まれ“his”の語頭の“h”がはっきり発音されているのに対し、ナチュラルスピードのアメリカ英語においては、“his”の“h”が脱落しています。さらにナチュラルスピードでは、“met”の“t”がたたき音という“d”に似た音になり、そのまま“h”が脱落した“his”の“is”にリエゾン(連結)します。ここで気をつけたいのは、“h”の脱落は全ての単語で起こるわけではないということ。上記の例文においては“home”の“h”は脱落しません。

 

“h”の脱落には、以前解説した疑問詞や助動詞に見られる飲み込まれた子音の脱落と同じようなルールがあります。“h”が脱落するには、対象となる単語が頻繁に使われている単語で、語頭の“h”が脱落しても単語の意味を誤解されない必要があります。上記の例に出てくる“home”では、“h”を脱落させてしまうと、ネイティヴ同士でも意味が伝わらない可能性があるので、“h”は脱落しません。

 

“h”の脱落のルールに該当するのが“h”から始まる代名詞he, his, him, and herなどです。このほかに無強勢の動詞で語頭の“h”が脱落する場合があります。下記の例でみていきましょう。

 

“have"が強調されるとき

“have”が無強勢

上記以外の動詞や名詞では、“h”が脱落すると誤解が生じるかもしれないので、脱落するケースは少ないです。例外は名詞の“Herb”で、植物のハーブを指している場合は、“h”の脱落があります。しかし、人の名前(Herbertの略称)を発音する場合には、“h”の脱落はありません。
 
このようにアメリカ英語では省略や脱落が頻繁に起きるため、日本人には全く聞き取れないことが多々あります。普通の英会話学校でゆっくり単語を区切りながら話してくれる先生とお喋りしても聞き取れるようにはなりません。単語を区切りながらリエゾンしないで英語を話すネイティヴなどいません。ぜひエースでネイティヴが現地で話している本当の英語を発音から学んでみませんか?
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『完全独習英語発音トレーニング』(ダイアモンド社)

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